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「初秋の唄」スコア&パート譜

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マンドリンオーケストラ 名曲めぐり 「初秋の唄」 作曲:武井守成  「初秋の唄」は去る八月末の一夜、逗子で生まれた。  その夜は晩夏という感じが影をひそめて全く初秋の気分が満ちていた。  裏の野原では町の子らが虫取りに夢中になっている。  前の小川には冴えわたった月の影がゆらめいている。  もの淋しいたよりない感じと美しい秋を享楽する気持ちとが私の胸をさまざまに過ぎて行った。  私の書いたのはその感じである。  曲は極めて単純な形しかもっていない。  全オルケストラはただ三つの音の動きで終始しているといえる。  最初および最後の部分におけるマンドラおよびマンドロンチェロ(またはリュート)の第三四拍にわたる二分音符は充分保たれねばならない。  ギターのみの独立して動く部分(例えば第二、第六小節の如き)はギター奏者に充分のデリカシーを発揮していただきたい。  第一マンドリンの第一旋律において第四拍にしばしば現れる三連音符はこの旋律のもつオリジナリティーに従って充分落ちついて奏せられたい。  然らずんば装飾音符の如く聞かれ易いものである。  第二旋律(第一繰り返しの後)は第一のそれと異なり、物語風にそして憂愁の色やや濃く響くべきである。  ヘ長調に移ってからは反対に享楽的な感情が表現される。  fよりppに急変する呼吸とそのppが一小節間に強調される技巧は習練を要する。  再び短調のプリーモ・テンポに復する前は、相当長い休止を要求したい。  最後の終結四小節は御覧の通り長調となり全然異なりたる表情をもってこの曲を結ぶ。  第一第二マンドリンはその前小節(終わりより五小節)の第四拍目から既に終結部に入るのであるが、従ってこの第四拍目のファ・ソはやや力強くmarcatoに奏し、次小節のレに導かれてこれをfpに演奏するわけである。  この曲の如き単純な感情を奏現するものは一に奏者の注意の如何によって生死の界を分かつ。  もし奏者がこの曲に対して極めて慎重なる注意をあたえられたならば幸いにこの拙作も多少は聴者の同感を得る事も出来ようと思う。 (武井守成) 「マンドリンギター研究」昭和三年一月発行号より。現代かな遣いに修正。

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